マスカレード・ホテル

久しぶりに、東野圭吾の小説を読んだ。
2011年9月10日 第1刷発行の「マスカレード・ホテル」
MasqueradeHotel
ラッキーなことに、この本はいつものように予約をした本ではなく、図書館の人気本コーナーに置かれていたものを借りたものだ。東野圭吾の本を読むのは本当に久しぶりだったが、読み始めたら一気に読んでしまった。

さすがは、東野圭吾!

という作品だった。連続殺人事件が起こり、犯人の残したメッセージから、次の殺人が「ホテル・コルテシア東京」であることが分かったが、誰が殺されるのかは不明。
分かっているのは、このホテルで、誰かが殺される
ということだけ。そこで、ホテルと警察が協力をしながら犯人検挙に向かっていく。

主人公は、ホテルのフロントクローク山岸尚美と、捜査一課の新田刑事と所轄の能勢刑事。ホテルで、様々な事件が起こるが、それらが最後は見事につながっていく展開。暗号が緯度・経度の数字であったり、交換殺人などありきたりな内容が、東野圭吾の手にかかれば、これほど面白くなる。

犯人が途中で現れるのだが、考えもしない人物で、まさかの結末を迎える。

ちなみに、マスカレードとは、「仮面舞踏会」とか「みせかけ、虚構」という意味。

余談であるが、文中、刑事がホテルのレストランで、「ホテルのフレッシュジュースは果実を絞ったもので、流石に美味い」と言いながらジュースを飲むシーンがある。そう、誰でも一流ホテルでは偽物などでるはずがないと思っている。しかし最近、一流ホテルで普通のジュースをフレッシュジュースと偽って出していた事件があった。この小説にはホテルの内部事情や人間模様がかなり詳しく書かれていたが、このようなホテルばかりであれば偽装などありえない。それを裏切った今回の食品偽装事件は悪質で信頼を裏切るものだ。まあ、この小説とはまったく関係はないことではあるが・・・

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