セカンド・ラブ

たまには、電子書籍でなく紙の本を読みたくなって、神戸市立西図書館に行った。「イニシエーション・ラブ」の作者「乾くるみ」のことを思い出して、書棚を探すと「セカンド・ラブ」と「六つの手掛かり」の2冊があったので取りあえず借りてみることにした。

2014-05-21 23.11.25

「セカンド・ラブ」の表紙をめくると、「『イニシエーション・ラブ』の衝撃、ふたたび」と大きな宣伝文句がはさまれていた。究極の恋愛ミステリー第2弾ともあり、期待をもって一気に読んだ。しかし・・・2014-05-22 12.56.33

冒頭の結婚式の場面での新郎が、その後登場する主人公ではなかったのは「なるほど」と思わせたが、彼の幽霊(?)というのは・・・。期待が大きかった分だけ、やや期待外れだった。伏線があちこちにあって、それがどのように結びついていくのかということを期待して読んでいたのに・・・。その最たるものが、意味ありげな人物「倉持」。結局、彼の役割は何だったのか。それと、主人公の彼女が二役を演じているのをそうでないように思わせぶりに描いているが、双子の姉妹というのはミステリーでは反則。実は双子だったというのは設定が安直すぎるし、策士策に溺れるという印象だった。

それでも、 奇数章と偶数章のタイトルが「セカンド・ラブ」(中森明菜)に対して「First Love」(宇多田ヒカル)の曲名をもとにしたものになっていたり、双子、内田春香と半井美奈子の名前は、宇多田ヒカルと中森明菜のローマ字アナグラムになってるこだわりは、さすが乾くるみと思わせた。

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