大分県は、「温泉県」と言われるぐらい温泉が多い。別府や湯布院などは誰でも知っているが、それ以外にも宝泉寺、天ヶ瀬、筋湯、赤川、九重など挙げだしたらキリがないぐらいだ。今回はラムネ温泉に行くことは決まっていて、もう一泊をどこにしょうかで、やや悩んだが、「じゃらん」で調べていて、その宿の名前と露天ぶろ付きに惹かれて、九酔渓温泉「二匹の鬼」に決めた。
山の中の一軒家という佇まいで、最初受付が分からずに迷った。ここのシステムは、やや変わっている。受付を済ますと、自分の建物と部屋を指定される。今回指定されたのは「ランプの灯り・桂の秀」の「女郎花(おみなえし)」。受付から徒歩2分ぐらいにある5部屋からなる建物だった。
部屋に入ると、名前通りランプが置かれていた。風情のある部屋で、いたるところにさりげないおもてなしの気持ちを感じられた。
この「桂の秀」専用に、3、4人が入れる露天風呂が2つあり、空いていれば24時間利用できる。入口の「入浴中」の札をかけておけば、他人が入ってくることもない。また、全体で7つの露天・家族風呂が別にあり、ここも札が「空」であれば、自由に入ることが出来る。何と、温水プールもあり、子供たちの歓声が聞こえていた。この日は、ほぼ満員ということであったが、いずれの温泉も全て使用中であったことはなく、着いてすぐ露天風呂に入り、食事をしてまた入り、寝る前に入り、朝も入りと4回温泉を楽しむことができた。
食事は、量も多く味も良く、座席もゆったりとして申し分なかった。特に夕食の豊後牛は絶品だった。また、食事の時間は指定されていたが、朝食は8:00~8:30とゆったりとした時間設定でこれも嬉しかった。
この「二匹の鬼」、露天風呂はもちろんであるが、一番良かったのは従業員の接客の姿勢と、細かいところの気配りだった。隣の部屋の人と話をする機会があって話をしていたら、その家族は今回で7回目だということだったが、リピーターが多いのは納得できる。
まあ、大したことではないが、強いてあげると要望は2つ。露天・家族風呂に扇風機がなかったことと、ネット環境が受付のある建物だけだったこと。しかし、もう一度機会があれば訪ねてみたいと思わせる宿であることは間違いない。